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成長ストーリー① 〜文系学部編〜

プロフィール

所属学部の授業はもちろん、他学部の授業やインターンシップ、サークルやアルバイトなど、幅広く挑戦しながら充実した名大生ライフを送っています。勉強も生活も手を抜かない、バランス感覚の持ち主です。

※文学部、法学部など文系学部の学生のインタビュー調査から共通して見られた要素を一人の学生のストーリーとしてまとめました。
文系学部

1年次

入学前に専門分野を絞りたくなかったため、1年次に様々な分野に触れてから専攻を決められる名古屋大学の制度に魅力を感じて入学しました。

様々な専攻の教員の話を聞けるオムニバス形式の授業を通して、興味のあった古典や日本文学について学ぶという方向性を見出しました。高校までの「正解」を求める学習とは異なり、大学では自分で勉強方法を工夫する必要性にも気づき始めました。

一方で、初めての一人暮らしは試行錯誤の連続でした。自分で生活リズムを作らなければならず、夜更かしや寝坊をしてしまうこともありました。また、コロナ禍の影響で人との関わりが減り、孤独感や精神的な不安定さを感じる日もありました。そんな中で支えになったのが、学内の学生団体での活動でした。

新入生が入学するまでの期間に、生協のパソコンやその他の商品の提案、部屋の仲介などの情報を提供する、新入生サポートの企画や準備を通して、多角的な視点や他の人からの指摘を受け入れる姿勢を学び、大学生活における大切なつながりを得ていきました。

2年次

2年生になると、授業の内容はより専門的なものへと深まっていきました。秋学期には、グローバル30国際プログラムと連携した英語で行われる別学部の専門科目を受講しました。専門分野以外の知識や考え方に触れることで、視野が広がるのを実感したからです。

この時期は、オンライン授業への対応にも追われました。課題の管理が大変になる一方で、時間や場所の制約がないという利便性も感じます。わからないことは放置せず、インターネットで調べたり、友人への相談を試みたりしながら、能動的に解決しようとする姿勢が身についていきました。

3年次

3年生になり、学びの場をさらに広げていきました。3年生の終わりごろから開始し、就職するギリギリまで続けていた、名古屋のIT系企業での長期インターンシップでは、営業から人事まで幅広く経験することで、仕事の進め方やコミュニケーション能力を磨きました。また、学内のグループワークでは、個性的な人々との出会いを通じて、自分とは違う視点を知ることの面白さを発見します。

しかし、就職活動が本格化するにつれ、特有の壁にも直面します。これは自分だけでなく、多くの文系学生が共通して感じていた悩みでもありました。

まず、東京の学生に比べて自分の情報感度が低いのではないかという、地方学生ならではの焦りや不安を抱くようになりました。また、友人の多くが教職や公務員を志望していたため、民間企業を目指す上での情報が手に入りにくいという環境的な難しさもありました。さらに、オンライン授業の影響で友人らと直接会う機会も限られていたことから、結局はインターネット上の情報を最も頼りにしながら、一人で手探りの準備を進める日々を余儀なくされました。

こうした経験を通じて、情報をただ集めるだけでなく、「信頼できる資料を選び、内容を理解し、自分なりに整理・分析する力」の重要性を強く感じるようになりました。

4年次

4年次には、自分自身の将来と真剣に向き合いました。「地域に根ざした仕事への貢献」を望む一方で、仕事と健康的な生活の両立、将来の結婚や出産後の働き方など、現実的な不安も抱えていました。

進路選択において、大手志向の親の期待と自分のやりたいことの間で葛藤することもありました。大学のキャリアサポートも活用しましたが、最終的には、自分で様々な人に話を聞き、ノートに整理する中で「最後は自分で決めるしかない」という結論に至ります。

4年間の振り返り

振り返れば、彼女の4年間は、知識の習得だけではなく、自己理解と他者との対話を通して問題解決能力を育むプロセスでした。
まず、学習面においては、過去問の分析をしたり得意な人に教えてもらったりといった効率的な学習方法を実践するようになりました。また、他学部の授業を履修することで、自身の専門分野にとらわれない多様な視点や考え方を取り入れ、視野を広げていきました。

生活面では、外出制限により孤独感や精神的な不安定さを経験しましたが、無理にでも人と会う機会を作るなどしてその困難を乗り越えました。一人暮らしの中で、夜更かしなどの乱れがちな生活習慣を見直し、自分で生活リズムをつくる力も養われました。

キャリアについては、公務員と民間企業のどちらに進むか、あるいは親の期待と自分のやりたいことの間で激しく葛藤し、迷い続けました。しかし、就職活動を通じて自分が何を大切にしたいのかという価値観を深掘りし、最終的には自分の信念に基づいて納得のいく進路を選び取っていきました。

インタビュー調査の概要

本サイトに掲載している学生ストーリーは、名古屋大学の在籍する学部学生を対象に教育基盤連携本部が実施したインタビュー調査に基づいて構成しています。
本調査は、2017年度から2024年度にかけて、2018年度を除き、毎年度1月頃に継続的に実施してきました。これまでに、累計59名の学部学生にインタビューを行っています。その中でも、ここで紹介しているストーリーは、在学中の4年間にわたり継続して調査を実施した11名の学生のインタビュー結果を中心に、再構成したものです(2019年入学–2022年卒業:4名〈うち1名は医学部医学科のため2024年度卒業〉、2020年度入学–2023年度卒業:4名、2021年度入学–2024年度卒業:3名)。継続的な調査により、入学から卒業に至るまでの学習経験や生活経験の変化、迷いや成長のプロセスを、時系列で丁寧に捉えることが可能となりました。なお、掲載しているストーリーは、特定の個人を描写したものではありません。複数の学生に共通して見られた経験や語りをもとに、個人が特定されない形で再構成しています。

出典