1年次
叔父が名古屋大学出身であったことがきっかけで、自分も名古屋大学を目指すようになりました。
叔父から聞く大学時代の話に憧れ、また、多くのノーベル賞受賞者を輩出している名古屋大学の研究環境にも魅力を感じ、入学を決めました。1年次ではまだ自分の専門を決めていませんでした。1年生の間は幅広く学び、2年生に進学する際に進路を選択できるカリキュラムは、とても魅力的なものでした。
大学での学びは高校までとは異なり、自分自身で勉強方法を工夫する必要があります。そのため、入学してからは自然と机に向かう勉強習慣が身についていきました。誰かに強制されるのではなく、自発的に知識を求める感覚が、少しずつ身体に馴染んでいった時期でした。
2年次
2年生になり専門分野が決まると、学びの密度は一気に濃くなりました。友人たちとZoomをつないで勉強したり、予習の範囲を分担して発表・議論したりするスタイルを取り入れるようになりました。他者に説明することで自分の理解の不十分さに気づき、議論を通じて知見を深めていきました。
一方で、効率も重視しました。動画配信された授業は、自分のペースで何度も見返せるため理解度を高めるのに役立ちました。また、友人との共同学習だけでなく、「一人で勉強する方が捗る」と感じる時間も大切にするようになり、自分に合った最適な学習リズムを確立していきました。
3年次
3年生の時、さらなる知見を広めるため交換留学を目指しました。そこで、海外留学室の情報を活用し、語学の勉強や奨学金の申請など、計画的に準備を進めていきました。コロナ禍により留学の時期が1年後ろ倒しになるという困難もありましたが、その意思が揺らぐことはありませんでした。
実際に留学したシンガポールの名門理工大学での環境は、日本の大学とは大きく異なりました。授業はグループワークやディスカッションが中心であり、ビジネスやサイエンスに情熱を持つ学生たちとの出会いは大きな刺激となりました。この10カ月間の経験を通して、彼は自分の好きなことや将来の目標を再認識し、研究への意欲をより強くしました。
4年次
4年生になると、生活の中心は研究室での活動へと移りました。専門知識を深める中で、大学院に進学して物理の研究を続けたいという具体的な希望を持つようになりました。指導教官からは博士課程への進学も勧められ、将来、研究者として学術的な貢献をすることや、国際学会で発表することを見据えるようになりました。
生活面では、1年次から続けていた学生団体での活動や、サークルでの音楽活動が支えになりました。練習場所である「山の上」の音楽ドームでの時間や、団体内でリーダー的な役割を任され、友人から頼られることで得たやりがいが、大きな自信となりました。
4年間の振り返り
卒業を迎える頃、彼は自分が理系学部の雰囲気に合っていると強く感じるようになっていました。
学習面では、入学後に身につけた自律的な勉強習慣を土台に、友人と予習範囲を分担して議論を深める手法を取り入れました。こうした他者との切磋琢磨を経て、物理などの専門研究をより深化させていきました。
経験の面では、留学やジャズ研究会、学生団体での新入生サポートといった課外活動を積極的に行いました。これらの活動を通じて、自分の好きなことを再認識するとともに、自己理解を深めコミュニケーション能力を磨きました。
将来の展望については、大学院に進学して物理の研究を続け、国際学会での発表や学術的な貢献を目指すという、アカデミックな環境で研究を続けていく覚悟を固めました。
純粋な知的好奇心から始まった4年間は、世界と対話し、自らの道を切り拓くための確かな歩みとなったのです。
インタビュー調査の概要
本サイトに掲載している学生ストーリーは、名古屋大学の在籍する学部学生を対象に教育基盤連携本部が実施したインタビュー調査に基づいて構成しています。
本調査は、2017年度から2024年度にかけて、2018年度を除き、毎年度1月頃に継続的に実施してきました。これまでに、累計59名の学部学生にインタビューを行っています。その中でも、ここで紹介しているストーリーは、在学中の4年間にわたり継続して調査を実施した11名の学生のインタビュー結果を中心に、再構成したものです(2019年入学–2022年卒業:4名〈うち1名は医学部医学科のため2024年度卒業〉、2020年度入学–2023年度卒業:4名、2021年度入学–2024年度卒業:3名)。継続的な調査により、入学から卒業に至るまでの学習経験や生活経験の変化、迷いや成長のプロセスを、時系列で丁寧に捉えることが可能となりました。なお、掲載しているストーリーは、特定の個人を描写したものではありません。複数の学生に共通して見られた経験や語りをもとに、個人が特定されない形で再構成しています。
出典
- ・名古屋大学教育基盤連携本部『2025年度春季入学時アンケート結果報告書』2026年2月
- ・名古屋大学『第28回学生生活状況調査』2022年10月
- ・名古屋大学教育基盤連携本部『2024年度春季卒業時・修了時アンケート結果報告書』2026年2月
- ・名古屋大学『2025年度全学教育科目履修の手引 STUDENTS’ GUIDE』2025年3月
https://office.ilas.nagoya-u.ac.jp/news/2025Student's_Guide/ - ・名古屋大学総務部広報課『名古屋大学プロフィール2025』2025年7月
https://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/profile/nuinfo/index.html - ・名古屋大学「令和7年度入学者選抜状況」2025年4月
https://www.nagoya-u.ac.jp/admissions/exam/data/exam-data/index.html - ・名古屋大学ジェンダーダイバーシティセンター「ジェンダー関連の動画・リンク集」
https://www.kyodo-sankaku.provost.nagoya-u.ac.jp/gender_links