主体的な学びの実践として、問題発見解決型学習(PBL: Problem Based Learning)を導入した、三重大学工学部建築学科に関連した取組について発表する。対象授業は、学部1年前期共通科目「『4つの力』スタートアップセミナー」(担当:長澤)、学部1年後期「建築計画Ⅰ」と学部3年後期「建築経営工学Ⅱ」(担当:加藤)である。発表では、グループワークの比較分析を中心に、新しく建設され本年度から利用が開始された、PBL演習室の利用状況分析から、その計画の特徴を論じ、同演習室下階のラーニングコモンズの計画概要や利用状況について報告する。また、米国教育心理学者DavidKolbが提唱する経験学習理論に基づく、学生の学習スタイル分析についても考察を行う。
2011年9月から2012年2月にかけて実施したPFF研修「英語で教える」について、実践報告とその意義についての検討を行う。本研修では、日本文学・日本語学・日本文化学を専攻する大学院生・ポストドクターを対象とした研修を設計、「授業設計・教授法」「英語・異文化コミュニケーション」に関するレクチャーの受講、レクチャー内容に基づいて自らの専門分野に関する講義を設計し、作成したプレゼンテーションと資料について実践的指導を受ける「スピーチとライティング」、研修成果としての公開セミナー「GSI Seminar for International Students」開講の三段階に分けて実施した。研修内容について紹介するとともに、研修参加者に対するインタビューおよびアンケート、公開セミナー受講者によるアンケートを通して本研修の意義と今後の課題について検討する。