第60回客員教授セミナー 大学生の学力形成支援 山内 乾史 氏 神戸大学 大学教育推進機構/国際協力研究科 教授 2012年2月22日(水)16:00〜18:00 東山キャンパス 文系総合館7Fオープンホール
講演要旨
現在、各大学においては、教育から学習へ、授業改善から学習支援へと教育改革の大きな流れに変化が見られます。その一方で、AP、CP、DPの作成など、授業の実質化、単位の実質化、よりシステマティックな教育への流れ、言い換えれば学校化への流れも見られます。しかし、いずれにせよ、現在、本務校で学んでいる学生の学習履歴、学習状況と学力を把握することから議論はスタートすることになるわけであり、教えるべき授業内容がそれに先行してあるわけではないと考えます。
本セミナーでは神戸大学生の学習履歴、学習状況はどのような実態なのか、それに対して大学がどのような改革を志しているのかについて、お話しさせていただきました。第一に大学改革の力点が授業改善から学習支援へ、学習の実質化へと大きく変化があったことについて神戸大学の教育・学習リソースの現状について名大を含む旧帝大、旧官大と比較しながら検討し、その限られたリソースの中でどのような工夫をしているのか、どのような課題と限界があるのかについて論じました。また学生の高校時代における履修経歴の多様化について神戸大学の調査をもとにお話ししました。第二に、大学生全般の学力状況について、JGSSのデータをもとにお話ししました。履修経歴の多様化(水平的多様化)と学力低下・拡散化(垂直的多様化)がいずれの大学でも程度の差こそあれ、認められ、それを入学後早期に整えることがことに共通教育と学部の初年次教育において課題であることを指摘しました。第三に私自身が籍を置いている神戸大学の全学の教育を司る大学教育推進機構の役割について組織論の観点からお話ししました。大学教育推進機構はかつての大学教育研究センターとはまったく異なるコンセプトに基づく組織ですが、どこがどう異なるのか、なぜそのような組織が必要とされたのかについて詳細にお話ししました。第四に神戸大学の、特に共通教育を中心とする課題についてお話ししました。
開催案内
第60回客員教授セミナー
- 講演題目
- 大学生の学力形成支援
- 講演者
- 山内 乾史 氏
- (神戸大学 大学教育推進機構/国際協力研究科 教授)
- 日時
- 2012年2月22日(水)16:00〜18:00
- 場所
- 東山キャンパス 文系総合館総合館7Fオープンホール
講演概要
現在、各大学においては、教育から学習へ、授業改善から学習支援へと教育改革の大きな流れに変化が見られます。その一方で、AP、CP、DPの作成など、授業の実質化、単位の実質化、よりシステマティックな教育への流れ、言い換えれば学校化への流れも見られます。しかし、いずれにせよ、現在、本務校で学んでいる学生の学習履歴、学習状況と学力を把握することから議論はスタートすることになるわけであり、教えるべき授業内容がそれに先行してあるわけではないと考えます。
本講演では神戸大学生の学習履歴、学習状況はどのような実態なのか、それに対して大学がどのような改革を志しているのかについて、お話しさせていただき、意見交換をさせていただきたく存じます。
- お問合せ先
- 東 望歩
- info@cshe.nagoya-u.ac.jp
- Tel:052-789-5814
- ご参加いただける方は、事前に上記メールアドレスまでご一報いただけると助かります。会場準備の都合によるものですので、必須ではありません。