名古屋大学大学院教育発達科学研究科附属高大接続研究センター
「レクチャーシリーズ」第1回公開研究会
第144回招聘セミナー
第4回「アドミッション担当教職員支援セミナー」
IRTとCBTの光と影
-高大接続改革の夢か現か幻か-
野口 裕之 氏
名古屋大学名誉教授・名古屋大学アジア共創教育研究機構客員教授
2017年10月2日(月)14:00~16:00
名古屋大学 東山キャンパス 教育学部 教育学部棟2階 第3講義室
開催案内
名古屋大学大学院教育発達科学研究科附属高大接続研究センター
「レクチャーシリーズ」第1回公開研究会
第144回招聘セミナー
第4回「アドミッション担当教職員支援セミナー」
- 講演題目
- IRTとCBTの光と影
-高大接続改革の夢か現か幻か- - 講演者
- 野口 裕之 氏
(名古屋大学名誉教授・名古屋大学アジア共創教育研究機構客員教授) - 日時
- 2017年10月2日(月)14:00~16:00
- 場所
- 名古屋大学 東山キャンパス 教育学部 教育学部棟2階 第3講義室
講演概要
高大接続改革では、大学入学試験の改革が大きな位置を占めています。「大学共通入学テスト」では、一時期IRTとCBTという3文字が踊っていた時期がありました。最近はどちらかというと、英語4技能を測定する外部資格試験の認定ということが話題になっています。ほとんどの英語外部資格試験はIRTをベースにして得点尺度を構成し、実際のテストはCBTベースのテストです。
しかしながら、高等学校教育関係者(大学関係者もそうですが)でIRTとCBTについてしっかりと理解している方は決して多くはありません。
この講演ではIRTやCBTという用語に関心はあるが、これまでほとんど知る機会がなかった、是非これらの概要について知りたいという方に焦点を合わせて、これらの光と影、長所と短所、できることとできないこととについて一定の理解を持っていただけるようにお話ししたいと考えています。特別な予備知識は必要ありません。強いて言うならば、健全な理性と意欲があれば十分参加資格があります。
お待ちしています!
講演要旨
現在、文部科学省が進めている高大接続改革では、大学入学試験の改革が大きな位置を占めています。「大学共通入学テスト」では、一時期IRTとCBTという3文字が踊っていた時期がありました。最近は英語4技能を測定する外部資格試験の認定ということが話題になっていますが、ほとんどの英語外部資格試験はIRTをベースにして得点尺度が構成され、CBTベースで実施されるテストなのです。
この講演では、「IRTとCBTという用語に関心はあるが、これまで知る機会がなかった」「これらの概要について知りたい」という方に焦点を合わせ、「高大接続改革とテスト」「IRTとは何か」「CBTとは何か」「英語4技能外部試験をどう位置づけるか」ということについて、お話ししました。
IRT(Item Response Theory:項目応答理論)とは、受験者集団に依存せずに項目の特性が表現でき、解答したテスト項目に依存せずに受験者の能力や特性値が算出できるテスト理論のことです。少し複雑なモデルですが、アメリカのみならず、ヨーロッパ、オーストラリアなどでも言語テストを支えるテスト理論として広く用いられています。
またCBT(Computer Based Test)とは、コンピュータを用いて実施するテスト方式のことです。画像・音声・動画などを利用することができるので、テストの可能性を拡げます。しかし、テストの実施に関する技術面での信頼性の評価や測定の妥当性の検証が必要です。
この講演によりIRTとCBTの光と影、長所と短所、出来ることと出来ないことについて一定の理解をもっていただくことで、高大接続改革のひとつである「大学入学共通テスト」や「外部英語試験導入」がどのような意味を持つかを深く知るための入口をくぐることができたかと思います。
講演には高等学校教育関係者、大学関係者、教育産業・塾関係者などたくさんの参加があり、IRTとCBTに対する関心の高さをうかがい知ることができました。
- 申し込み方法
- 本セミナーへのご参加を希望される方はセミナー参加申込フォームから必要事項をご入力下さい。その際にご入力頂いたメールアドレスへの返信をもちまして、申込完了となります。
- お問合せ先
- info@cshe.nagoya-u.ac.jp
- Tel:052-789-5696
- 本セミナーに関する質問事項等があれば、上記のお問い合わせ先まで連絡をお願いいたします。
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