第154回招聘セミナー
第7回「アドミッション担当教職員支援セミナー」
地方国立大学のアドミッションセンターの
多様な役割について
岡本 崇宅 氏(香川大学アドミッションセンター・副センター長)
『卓越した研究大学』の
アドミッション業務における取組と課題
永野 拓矢 氏(名古屋大学教育基盤連携本部アドミッション部門・准教授)
2018年10月11日(木)15:00~17:00
名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ
開催案内
第154回招聘セミナー
第7回「アドミッション担当教職員支援セミナー」
- 講演題目
- 地方国立大学のアドミッションセンターの多様な役割について
『卓越した研究大学』のアドミッション業務における取組と課題 - 講演者
- 岡本 崇宅 氏(香川大学アドミッションセンター・副センター長)
- 永野 拓矢 氏(名古屋大学教育基盤連携本部アドミッション部門・准教授)
- 日時
- 2018年10月11日(木)15:00~17:00
- 場所
- 名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ
講演概要
国立大学アドミッション研究者の主なミッションは概ね三つ(入試分析、入試企画、入試広報等)に分類されるが、それらの業務割合は所属先によって異にするであろう。 国は国立大学第三期中期目標期間において、大学の強みや特色を生かすため三つの重点支援(地域,専門,卓越)を設定し、各大学はいずれか選択して取組に応じた予算上の支援を受けている。本セミナーでは、重点支援のうち「地域」と「卓越」を選択した香川大学と名古屋大学より、それぞれの視点からアドミッション担当に課された業務や役割、そして成果と課題について紹介する。
講演要旨
本セミナーでは、香川大学の岡本氏と名古屋大学の永野氏が、それぞれの大学におけるアドミッション組織の活動内容や教員の役割について講演した。
岡本氏は、「地方国立大学のアドミッションセンターの多様な役割について」と題して講演を行った。この中で、香川大学アドミッションセンターの役割として、①入学者選抜方法の改善に関する調査研究、②学生募集・広報活動・調査研究、③入学者選抜試験実施・全学的調整、④大学教育と高校教育の連携、⑤四国地区国立大学連合アドミッションセンター等の6点について、具体的に紹介した。①は、新たな選抜方法の実施は学部が主導するが、センターは情報収集、企画立案、分析検証を通じて学部を支援する。②は、3ポリシー、他大学広報情報収集、高校ニーズ収集、受験産業情報収集等を行い学内外に提供する。その際にどの地域で、誰に、どの場面で何を説明するかが重要である。③は、書類評価、試験実施、事後検証で学部と連携しつつ進める。進学支援サイトや入試出願Webの構築・運用、入試ミス等の防止、入試結果情報のとりまとめ等が内容となる。業務の傍ら授業も担当しており、学生の理解や入学後のニーズ把握の重要な機会になっている。センターの存在を高めるためには業務全般に積極的に取り組むこと、入試専従として教員は重責を担うこと、再現性の継承を意識することが重要である。
次に、永野氏が「『卓越した研究大学』のアドミッション業務における取組と課題」と題して講演を行った。名古屋大学アドミッション部門は教育基盤連携本部の1部門となっており、その主な活動は入学者アンケートの実施、部門レポートの作成、新入試の企画・検討、高大接続改革・教学IRに関する招聘セミナー・勉強会の開催、学部代表の教員の研究紹介映像の制作と配信、高校調査・訪問である。「卓越した研究大学」(国立大学法人運営費交付金の重点支援③に該当の16大学)のアドミッション部門に対して、独自に行ったアンケート結果を交えながら、アドミッション部門の活動の内容や主な特徴を紹介した。①16大学の部門の活動は大きく入試研究、入試企画、入試広報の3つに大別できること、②各学部との横断的な連携をしていること、③本部直下型組織では新企画に対し様々な業務が振り分けられるが、法人の判断次第で組織の縮小・廃止の可能性もあること、③高校への広報は対高校・対学内に大きなメリットがあること(他の手段では把握できない具体的な情報収集・提供等)、④広報では学内事情を幅広く知るアドミッション部門の教職員の役割が重要であること等である。
両氏の講演を通じて、アドミッション部門の業務内容や教員の役割、さらに今後の課題について、地方国立大学と研究大学との間で若干の差異があるとはいえ、むしろ共通点が多いことが明らかになった。
- 申し込み方法
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- お問合せ先
- info@cshe.nagoya-u.ac.jp
- Tel:052-789-5696
- 本セミナーに関する質問事項等があれば、上記のお問い合わせ先まで連絡をお願いいたします。