名古屋大学 高等教育研究センター

第163回招聘セミナー 大学における国際交流業務の役割と
担当職員のキャリアパス
松崎 久美 氏 愛知県立大学学務部学生支援課国際交流室・主査 2018年12月20日(木)18:30~20:00 名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ

■ 開催案内

第163回招聘セミナー

講演題目
大学における国際交流業務の役割と担当職員のキャリアパス
講演者
松崎 久美 氏
(愛知県立大学学務部学生支援課国際交流室・主査)
日時
2018年12月20日(木)18:30~20:00
場所
名古屋大学 東山キャンパス 文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ

講演概要

グローバル化が進む中で、大学において国際交流業務はますます重要になっている。業務内容は全般に多岐にわたっているが、その実施体制は大学の規模や方針によって、一部署に集中させたり各部署に分散させたりして多様である。本セミナーでは、一部署に集中した中規模大学での経験をふまえつつ、大学組織における国際交流業務の内容や役割、担当職員のキャリア形成やキャリアパスのあり方について検討する。

■ 講演要旨

グローバル化が進む中で、大学において国際交流業務はますます重要になっている。その業務内容は全般に多岐にわたっており、実施体制は大学の規模や方針によって、一部署に集中させたり各部署に分散させたりして多様である。また、その部署に所属する職員は専門性が求められる一方で、通常採用の職員が配置され、人事異動の対象となっている。大学職員の人事については、「ジェネラリスト」か「スペシャリスト」か、という議論はされてきたが、専門性を必要とされている「国際」を担当する職員も、職種ではなく大学職員として雇用された職員が、一般的な3年から5年の人事異動を繰り返しており、「専門的」な職員のキャリア形成やキャリアパスのあり方が十分に検討されていない。「国際」に関連する業務が、多部局に点在する大規模又は国際化が進んでいる大学においては、ポストが存在するために人事異動による一定のキャリアパスが確保される可能性はあるが、中小規模の大学では、ポストが限定されており、キャリアパス確保は困難だと言える。本セミナーでは、①大学における「国際」関連業務とその組織体制の分類を試み、発表者が所属する大学の実情を捉える。そして、②その事例を参考に国際交流業務のキャリア形成を考え、③今後のキャリアパスのあり方について検討する。

大学における国際業務はその規模、大学の国際化の推進度により様々だが、主に①大学運営、②教育、③研究、に分類することができる。業務の種類、各々の量と質は異なり、それにより組織体制も異なる。組織体制を大学の規模と国際化の推進度から整理すると、発表者が所属する大学は、「国際化の発展途上中の中規模大学」と捉えられる。国際化を推進する戦略的な大学組織は欠如し、一部署に国際と名の付く業務が集中してきた。その結果、発表者の所属する部署では、職員が幅広い業務をカバーし、国際化を主導的に推進する立場にあったと言える。また、国際戦略を企画実施するために専門的な知識を必要とし、海外の職員と信頼関係を構築して協働・連携することが求められた。カウンターパートとなる職員は、高度な知識と経験を持って国際化の発展を支え、国際交流職員としてのアイデンティティを確立している。海外の事情と、国内との違いに注目し、国際交流担当職員のキャリアとそのキャリアパスについて、雇用形態と専門性の観点から整理する。

しかしながら、様々な組織体制、雇用形態、専門性がある中で、一概に国際交流職員の業務とキャリアパスを定義することは困難である。本セミナーでは現状の整理を試み、セミナー参加者との議論を通じて更なる理解を深め、大学の国際化を発展させるための職員のキャリア形成及びキャリアパスについて検討する。

申し込み方法
 本セミナーへのご参加を希望される方はセミナー参加申込フォームから必要事項をご入力下さい。その際にご入力頂いたメールアドレスへの返信をもちまして、申込完了となります。
お問合せ先
info@cshe.nagoya-u.ac.jp
Tel:052-789-3534
(セミナー専用)
本セミナーに関する質問事項等があれば、上記のお問い合わせ先まで連絡をお願いいたします。
諸連絡
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※ご来場の際には、できる限り公共交通機関をご利用くださいますようお願いいたします。構内駐車された場合の用務証明書発行はいたしかねますので、ご了承ください。
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