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5 months to the first class | |
11月5日 ティップス先生ひらめく!の巻
論理学のどこが自分にとって面白いのかと言えば、ひとつには抽象的な対象についてどんどん形式的な理論をつくっていくという数学に似た面白さがある。確かに、理学部の学生には、論理学のそうしたところがおもしろくなっちゃったやつもいたけれど、文学部・法学部の学生にはこの路線は通用しにくいだろう。だけど、理論をつくっていく面白さというものはぼくとしては譲れないところだ。でも、頭ごなしに出来上がった論理学体系を教えてもそうした面白さはなかなか伝わらないだろう。
だいたい、学生はほとんど論理学について予備知識をもたずに来ているわけだ。論理学が何をやっているかのイメージすらもっていないだろう。この辺が心理学とか人類学と違うところだよなあ。おっ。でもそれを逆手に取ることもできるかもしれない。論理学が何であるかまったく知らないのだったら、この授業の中で0から出発して論理学をつくってしまえばいいんだ。学生が共有できる問題意識からはじめて、それを厳密に、一般的にあつかうにはどのようにしたらよいかを考えながら、論理学を再構成していく。これなら、証明テクニックだけじゃなく、理論構築の面白さと大切さも伝わるし、何よりも論理学って何のためにあるのかがわかってもらえるんじゃないだろうか。
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