本号の構成

   

1. あなたが大学で
  学ぶことの意味

2.キャンパスの倫理


・「知の共同体」に集う私たち
  が倫理を必要とするわけ

・知への尊敬を払う
・他者の生命、人格、学習を
 尊重する


おわりに

コラム
さくいん




 

2.2 知への尊敬を払う

 キャンパスの倫理の第一は、大学がこれまで継承・蓄積してきた知に対して敬意を払うということです。あなたが大学で触れることになる知は、数え切れないほどの先人たちの努力と探究を経て生み出されてきた宝物です。知の世界の入口に立っているあなたには、次のような態度が求められます。まずは、知を生み出した先人に対して敬意を払うこと。そして、知を継承し生み出すという努力そのものを大切に思うことです。

 他の人の知的努力にタダ乗りするような行為は、知への尊敬に欠ける行為として大学では厳重に処罰されます。とりわけ恥ずべきことは剽窃(ひょうせつ)行為です。剽窃とは、他人の考えや学説をあたかも自分のもののように発表することを意味します。たとえば次のような行為が該当します。

・ウェブ上の文章や画像を無断でコピー&ペーストして自分の学  習成果として提出する
・他者の学習・研究成果(レポート、論文などを含む)を盗用・丸 写しする

・実験結果をごまかす、すりかえる
・他者の課題・レポート・試験などを代筆する
・試験中にカンニングを行う


 それから、他者の学習・研究成果を自分のレポートや論文に引用するときは、引用であることを必ず明記しなければなりません。また、別人を装って代返をしたり、試験前に友だちのノートやプリントを丸ごとコピーさせてもらったりする行為は、知に対するあなたの誠実さを汚す行為として恥ずべきことです。努力した成果は正当に報われなければなりません。

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