名古屋大学高等教育研究センター 第3回公開セミナー・大学IR×DX研究会 第1回セミナー
大学教育とAIとの関係性 -ChatGPTの光と影
開催日 |
2023.04.20(木) 15:00-17:00
大学教育とAIとの関係性-ChatGPTの光と影
オンライン
定員:1000名
開催レポート
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登壇者 |
和嶋 雄一郎(名古屋大学教育基盤連携本部/高等教育研究センター 特任准教授) |
応募締め切り | 2023.04.18(火) 23:59 |
講演概要
2022年11月にOpenAIが発表したChatGPTが大きな話題になっています。人間が書いたものと区別がつかないような内容の文章を生成することができるため、海外の大学では学生に対してChatGPTの使用を中止する動きもみられます。大学IR(Institutional Research)でも、AIを取り入れたシステムの研究が見られるようになってきました。
そこで、大学教育に教学IRの立場で関わってきた経験を基に、大学教育とAIとの関係性を考えてみました。セミナーでは、「なぜChatGPTは大学教員に警戒されているのか?」、「どのようにすれば AI を大学教育にうまく取り入れることができるのか?」といったことを取り上げ、皆さんのご意見も伺えればと思っております。
本セミナーは Zoom によるオンライン開催です。
・マイクが利用可能で、高速なインターネットに接続されたPC等が用意できること。
・発言等ができる静穏な環境で参加できること。
以上をご確認のうえ、お一人様1アカウントにてお申し込みください。
※公開セミナーは高等教育研究センターに所属する教員の研究成果を発表するセミナーです。
申し込み方法
お問合せ多数につき、定員を増枠(500名→1,000名)のうえ、再募集いたします。奮ってお申込みください。
対象者
大学教育とAIの関連性に興味関心のある方(大学教育やAI技術についての専門性の高い議論はなるべく少なくしますので、お気軽にご参加ください。)
参加方法
参加申込された方に後日お知らせします。
諸連絡
いただいた個人情報は、本企画運営の目的にのみ使用いたします。
セミナーの申し込みキャンセルは下記URLよりお願いします。
開催レポート
本セミナーでは、生成系AIであるChatGPTについて大学教育との関係性を取り上げた。ChatGPTはテキスト文章を生成するAIであり、OpenAI社によって提供されている。チャットの様な会話文章から、プログラミング、翻訳など、様々な文章を生成することが可能であり、また、使用者の入力を保持し続けることができるため、保持している入力を新たな文章生成のための情報として活用するため、いかにも“会話”しているように使用できるという特徴がある。また、文章生成のための学習データが膨大な量となっているため、多くの分野の文章を生成できることも特徴と言える。大学教育との関係については、国内外でその使用に関する提言や懸念が発表されている。学生に積極的な使用を促すものがある一方で、レポート作成時の不正や剽窃に当たる可能性があるなどの不適切な使用の可能性に言及するものもある。しかしながら、現在生成系AIと大学教育の関係性で挙げられている懸念点については、従来の大学教育の問題点としても取り上げられてきたものであり、その対応を改めて考えさせるものになっているに過ぎないことが指摘された。一方で、生成系AIによって持たされる心的な問題(AIへの依存、生成系AIへの恐怖心等)や、大学教育とは何を提供するものだったのか、といった本質的な問に改めて向き合う必要があることが指摘された。
最後にChatGPTの性能を感じてもらうために、発表資料をChatGPTに読み込ませ、「500字程度で、発表者が記事としてWebに講演概要を載せるという条件でお願いします。”である”調で出力してください。」と指示した内容を掲載する。
「名古屋大学高等教育研究センター主催の第3回公開セミナー「大学教育とAIとの関係性-ChatGPTの光と影-」は、教育とAIの融合に焦点を当てた議論であった。前半部分は、AI技術が教育にもたらす革新的な変化についての紹介であった。後半部分では、教育の本質と柔軟性を考察し、教育者が「教育に関する学び」を継続する必要性を説いた。このセミナーは、教育の未来を考察する上での新しい視点と、AIが教育の質にどう影響するかについての洞察を提供したものである。教育の新しい方向性と可能性についての重要な議論が展開された一日であった。」
生成系AIを大学教育にいかに取り入れていくか検討を進め、実践していくことが今後求められると考えられる。