HOME / イベント一覧 / 名古屋大学高等教育研究センター…

名古屋大学高等教育研究センター第224回招聘セミナー・「大学のキャリア教育・支援を問い直す」第1回セミナー

大学における「キャリア教育」の成果とは-大学、就職、初期キャリアへの接続を踏まえて-

開催日
2025.12.19(金) 15:00-17:00 大学における「キャリア教育」の成果とは-大学、就職、初期キャリアへの接続を踏まえて- オンライン
定員:300名
開催レポート
登壇者 髙崎 美佐 氏(大妻女子大学データサイエンス学部 准教授)
応募締め切り 2025.12.16(火) 23:59

大卒無業・フリーターが話題になってから20年以上経ちます。その間、大学ではキャリア教育・支援の取組が進められてきました。新卒労働市況や就職活動が変化する今、その「成果」を問い直す時期かもしれません。セミナーでは、就活と初期キャリアに関する研究知見を起点に、キャリア教育活用実態や初期キャリア形成について縦断調査データを用いた成果を紹介します。キャリア教育の成果についてともに考えませんか。 

 

本セミナーは Zoom によるオンライン開催です。

オンライン参加の要件等

・マイクが利用可能で、高速なインターネットに接続されたPC等が用意できること。

・発言等ができる静穏な環境で参加できること。

以上をご確認のうえ、お一人様1アカウントにてお申し込みください。

  

対象者

大学教職員、学生、大学関係者

 

参加方法

        ※お問合せ多数につき、定員を増枠(100名→300名)のうえ、再募集いたします。奮ってお申込みください。

参加申込された方にセミナー開催前日までにお知らせします

 

主催

名古屋大学高等教育研究センター[質保証を担う中核教職員能力開発拠点] 

 

諸連絡

いただいた個人情報は、本企画運営の目的にのみ使用いたします

お問い合わせ先 お問い合わせはこちら

申し込みフォーム

開催日
お名前
Mailアドレス(半角)
Mailアドレス(確認用)
ご所属
所属機関
職種
所属先の所在地
セミナーを知ったきっかけ(複数回答可)
連絡事項

フォームに必要事項を入力し、回答を確認・送信してください。回答が完了すると、入力したメールアドレスに登録内容が自動返信されます。迷惑メールに振り分けられることがありますので、ご確認ください。




開催レポート

本セミナーは、「大学における「キャリア教育」の成果とは-大学、就職、初期キャリアへの接続を踏まえて-」をテーマに、大妻女子大学データサイエンス学部髙崎美佐准教授を講師に迎えて開催した。  

セミナー冒頭では、文部科学省や日本学生支援機構等の調査結果を中心に、大学におけるキャリア教育の取り組み状況について紹介があった。現在では、ほぼすべての大学で何らかの形式でキャリア教育が実施されおり、必修化が進んだことで受講率も増加している状況が窺える一方で、キャリアセンターが授業外で実施するガイダンスなどの参加等の就職支援の活用率の低さが課題として指摘された。  

大学卒業者に占める就職者割合は、リーマンショック以降、景気回復や労働人口の減少などの影響で改善傾向にあるが、「3年以内離職率」はこの数値が確認できる昭和62年(1987年)以降から現在に至るまで3話割り程度で推移しており、大きく変化は見られない。そのため、「就職率」や「3年内離職率」などの従来の指標では、大学から社会への移行の状態を知るための目安にはなるが、キャリア教育の質や成果を評価するためには十分ではない。  

以上の問題意識を踏まえて、セミナーでは、就職活動と初期キャリアに関する髙崎氏の研究知見をもとに、キャリア教育の成果を考えるための視点が提示された。学生のキャリア教育の活用状況は様々であるため、学生の活用状況の傾向からオールラウンダー型、自己流アクティブ型、センター依存型、必須参加型、意識低め型、なんとなく参加型、という「キャリア教育活用6パターン」として整理した。​​この6パターンの構成比は、​​性別による差はあまり見られないが、大学入学難易度​​では統計的に有意な差が見られた。​​  

自己流アクティブ型の学生は大学3年生ならびに修士1年4・5月頃に就職活動を始めている一方で、オールラ​​ウ​​ンダー型の学生は比較的、キャリアセンターを活用しながらどの時期でも自分のタイミングで就職活動を開始している傾向が見える。​​また、大学卒業時点では、​​オールラウンダー型​​の就職先満足度、将来への期待、過去の選択への納得などの自己評価が高い傾向がみられた。​​しかしながら、いずれの学生層であっても、卒業後1年後の3月の調査によれば、​​将来への期待や過去の選択への納得に関する​​​     ​差が見られなくなる。また、就職活動は他者と会話しながらリフレクションをしていくことの重要性についても触れた。  

大学におけるキャリア教育の成果を再考するために、「初期キャリア形成で何を達成させたいのか」という視点を改めて考えていく必要がある。就職先への定着と、就職先での活躍は必ずしも一致していないことも多い。髙崎氏の調査結果からも、例えば第一希望に入社した層は、満足や定着は高いものの、必ずしも成長や自信の獲得には直結していない。直近の研究知見によれば、卒業時点(入社前)での仕事の期待を高めておくことが、入社後の仕事経験に影響する可能性が高いことが示されており、将来的な仕事の展望を適切に持った状態で学生を送り出すことの重要性も示唆された。  

質疑応答では、学生類型を踏まえどの層の学生に重点的にアプローチを行うかや、初期キャリアの成功を高めるための大学におけるキャリア支援の方策について、また自己分析自己探索の効果的な方法として、学生同士の関係性の構築の重要性や、適切な低年次学生のキャリア教育・支援の内容等についてフロアを交えて意見を交わした。