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名古屋大学高等教育研究センター第225回招聘セミナー・第10回学生支援担当者講習会

ポジティブ心理学と心理教育-高校と大学での実践の形-

開催日
2025.12.15(月) 13:00-15:00 ポジティブ心理学と心理教育-高校と大学での実践の形- オンライン
定員:100名
開催レポート
登壇者 近藤 竜彦 氏(学校法人向陽学園向陽高等学校 副校長)
応募締め切り 2025.12.11(木) 23:59

名古屋大学において研究指導をしていく中で、学生に対する心理教育の必要性を感じ、レジリエンストレーナーの資格を取得してセミナー等で心理教育を実践していました。2025年4月より教育の場を高校に移し、新設の普通科で心理教育を展開しています。大学と高校でどのように心理教育を実践していくかについて、それぞれの実践の形を比較しながらお話しできればと思います。 

 

本セミナーは Zoom によるオンライン開催です。

オンライン参加の要件等

・マイクが利用可能で、高速なインターネットに接続されたPC等が用意できること。

・発言等ができる静穏な環境で参加できること。

以上をご確認のうえ、お一人様1アカウントにてお申し込みください。

   

参加方法

参加申込された方にセミナー開催前日までにお知らせします

 

主催

名古屋大学高等教育研究センター[質保証を担う中核教職員能力開発拠点] 

 

共催

  名古屋大学学生支援本部

 

諸連絡

   いただいた個人情報は、本企画運営の目的にのみ使用いたします

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開催レポート

本セミナーでは、近藤竜彦氏を講師に迎え、「ポジティブ心理学と心理教育-高校と大学での実践-」をテーマに、現代の教育現場が直面する学生のメンタルヘルス問題に対し、理論と実践の両面からポジティブ心理学を活用した教育的アプローチが提示された。特に、近藤氏が大学での学生対応をきっかけに、大学全体、さらに高校へとポジティブ心理学に基づく実践を体系的に展開した経験が紹介され、理論の応用と課題について理解を深めることができた。 

近藤氏がテーマに関心を持ったきっかけは、指導学生の不登校問題に直面したことである。大学院生の高い中退率の背景には、対人関係に起因するメンタル不調があるのではないかと考え、全教員がメンタルヘルススキルを習得する理想は実現困難であるため、学生自身が逆境に対応する「レジリエンス(精神的回復力)」を身につける方法を検討した。近藤氏はPRP(Penn Resilience Program)をもとに「適切なトレーニングで後天的に鍛えられるスキル」としてレジリエンスを向上できるセミナーを開発・実施した。 

セミナーを組織的に広げるため、課外活動として迅速に開始し、学生相談センターとの連携を皮切りに、キャリアサポートセンターや附属図書館へと協働を拡大した。コロナ禍ではオンライン形式を導入し、匿名性を確保することで「心の不調を相談することへの抵抗感」を軽減し、医学部からの参加増加など潜在的ニーズを顕在化させた。総じて大学で心理教育を導入するには課外のセミナー形式が適しているという意見を主張した。 

さらに、この実践は高校教育への展開につながった。向陽高等学校では、普通科準備会議の顧問を務めながら、教育の軸に「ポジティブ教育」を据え、学校設定科目の多くを「向陽ポジティブ」など関連科目に充てたカリキュラムとして構築する取り組みに参画し、2025年4月からは副校長に着任して現場での実践を開始した。 

質疑応答では、コンテンツの具体的な内容や、心理スキル開発の中等教育から大学教育への接続の問題、そしてセミナーや授業での教師(教員)と生徒(学生)の双方向のやり取りの方法や関係性等、具体的な実践の方法に関わる内容が議論された。 

個人の問題意識から始まった取り組みが、学生全体へのセミナー開発、学内連携、高校教育への展開へと広がっていった経緯は、教育プログラム開発等の組織的な取り組みの戦略の側面でも、貴重な示唆を含んでいた。