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名古屋大学高等教育研究センター第212回招聘セミナー

ジェンダード・イノベーション-性差分析による科学技術の発展と多様性の確保-

開催日
2024.02.08(木) 13:00-15:00 ジェンダード・イノベーション-性差分析による科学技術の発展と多様性の確保- オンライン
定員:100名
開催レポート
2024.02.08(木) 15:30-17:00 【本機構教職員限定】ジェンダード・イノベーション-性差分析による科学技術の発展と多様性の確保- 対面
定員:20名
開催レポート
登壇者 佐々木 成江 氏(お茶の水女子大学 ジェンダード・イノベーション研究所 特任教授)
応募締め切り 2024.02.06(火) 23:59

これまでの研究や開発は、男性を対象や基準とすることが多く、女性の方に不利益が生じがちでした。そのような中、科学技術分野における研究や開発のデザインに、性差分析を積極的に組み込むことでイノベーションにつなげる『ジェンダード・イノベーション』という新しいアプローチが広がっています。本セミナーでは、具体的な実例を挙げながらジェンダード・イノベーションズとはなにか、また国内外の取り組み状況について紹介し、ジェンダード・イノベーションが拓く未来について考えていきます。

 

 本セミナーはZoomによるオンライン開催と、それに引き続いての対面開催(対象:機構教職員)です。

・マイクが利用可能で、高速インターネットに接続されたPCが用意できること。

・発言等ができる静穏な環境で参加できること。

以上をご確認のうえ、お一人様1アカウントにてお申し込みください

※フォームにフォームに必要事項を入力し、回答を確認・送信してください。

  回答が完了すると、入力したメールアドレスに登録内容が自動返信されます。迷惑メールに振り分けられることがありますので、ご確認ください。

 

対面は機構の方限定(*機構の方以外で対面参加を希望される場合は下記お問い合わせフォームよりご連絡ください)

 

対面会場:名古屋大学東山キャンパス文系総合館5階 アクティブラーニングスタジオ(ALS)

 (*対面参加の方に限り、オンラインセミナー中もALSでの参加が可能です)

 

参加方法:オンライン参加にお申込された方には接続先をセミナー前日までにお知らせします。対面参加の方は会場(ALS)まで直接お越しください。

 

  ※いただいた個人情報は、本企画運営の目的にのみ使用いたします。

 

共催:東海国立大学機構 アカデミック・セントラル

 

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開催レポート

 科学技術分野には様々なジェンダーギャップが存在します。女性研究者の少なさについては、日本を含めた主要国において女性研究者の数を増やすために組織改革も含めた様々な取り組みが行われています。一方、近年欧米を中心に研究や開発の内容自体に存在するジェンダーギャップを見直す動きとして、『ジェンダード・イノベーション』という新しいアプローチが広がっています。

 ジェンダード・イノベーションとは、性差に基づくという意味の「ジェンダード」と知的創造と技術革新を意味する「イノベーション」を組み合わせた造語です。これまでの研究や開発の多くは、男性を対象や基準として進められることが多く、女性の方に不利益が生じがちでした。しかし、それをネガティブにとらえるのではなく、むしろポジティブに捉え、科学・技術分野における研究や開発のプロセスに、積極的に性差分析を組み込んでいくことで、イノベーションと発見を実現するという概念です。

 性差分析では、生物学的な性(セックス)と性別役割分担といった社会・文化的な性(ジェンダー)の両視点からの分析が必要となります。また最近では、性差分析だけではなく、トランスジェンダーなどの性自認、年齢、障がい、人種、民族、地域性、経済的状況などとの交差性も考慮して分析することも重要視されています。

 ジェンダード・イノベーションは、科学・医学・工学・AI・農業・交通・都市・環境など様々な分野でその力を発揮します。また、性差を考慮した科学技術の促進は、新たな医療・製品・サービス・市場の創造と包摂的で公正な社会の実現にもつながります。

 欧米の研究資金配分機関や学術雑誌では、生物や医学分野において性差への考慮を要件にする動きが出てきています。また、日本でも第5次男女共同参画基本計画に「これまでの男性の視点で行われてきた研究・開発プロセスを見直し、男女の心身の違いやニーズを踏まえ、性差を考慮した研究・技術開発を求める。」という文言が入り、今後の進展が期待されます。