研究会活動
高等教育研究センターでは、高等教育に関わる実践的・学術的な課題を学び合い、その成果を広く発信するために、センター内に研究会を設置し活動を進めています。研究会のメンバーは、センター教員を初め、大学や職種など、多様な背景の研究者や実践者によって構成されています。研究会の成果は報告書や論文集、ハンドブック、セミナー等、さまざまな形で提供しています。
研究会一覧
高大社接続研究会
活動目標
- 入試改革に伴う入試・高大接続業務の高度化・多様化に対応するための方策を検討すること
- 担当専門職(アドミッション・オフィサー)の設置の可能性・必要性を検証すること
- 大学入試業務に携わる教職員が職務を遂行するうえで必要な基礎的知識・スキルを提供すること
これらの目的を達成するために、以下の課題に取り組む。
- 主要大学における入試・高大接続業務、当該職員の職務遂行能力に関する調査
- 当該専門職員のリクルート方法、採用後のキャリア形成等のあり方の検討
- 当該専門職員の能力開発の制度・プログラム等のあり方の検討
- 入試担当専門職員を設置・養成の先進事例をもつ諸外国との比較研究
教務系SD研究会
名古屋大学高等教育研究センターにおける「FD・SD 教育改善支援拠点」(H22~26 年度)事業の一環として設置された「名古屋 SD 研究会」を源流とし、拠点事業終了後もセンターのもとに活動を継続。「質保証を担う中核教職員能力開発拠点」(H29~33)としてセンターが拠点事業の再認定を受けたことに伴い、研究会も再び拠点事業の一部に位置付けられている。2019 年度には、教務系実務に特化している現状を踏まえて、名称を「教務系SD 研究会」に変更した。引き続き、教務系職員に必要な専門知識・スキル等を明らかにすることに加え、大学事務組織の課題を主体的に解決できる職員の育成に必要な支援を明らかにすることを目的としている。
具体的な目標及び課題は以下の通りである。
- これまでの大会や講習会の実績を踏まえた教務系事務職員に求められる知識・理解の体系化を行い、書籍として教務事務の現場へ還元する可能性について方向性を決める。
- 教務系法規について、これまでの歴史的な経緯を確認し、課題を明らかにする。
- 教学マネジメント指針で提言されている教務事務に関する SD を現場視点で議論し、大学教務実践研究会のセミナーや大会の開催により、能力開発の機会を開発・提供する
教務系SD研究会から派生して結成された団体「大学教務実践研究会」についてはこちら
名古屋哲学教育研究会
東海地域で哲学を教える教員が、所属大学を越えて日頃の教育実践を共有し、知見を交換する機会を提供する。物理学講義実験研究会
理系講義で学生が体験的に学習する機会を作り、理論と実験を関係づける手法の1つとして、講義中の実験(以下、「講義実験」)を導入する方法がある。現在、講義実験の器具開発と活用には、各大学の教員が各自で取り組んでおり、そのノウハウが共有されていない。そこで我々は、学内外の講義実験に関するノウハウを抽出し、各大学の教員間で共有できるネットワークを形成することを目的として活動を行っている。詳細はこちら
マネジメント人材育成研究会
マネジメント人材育成研究会は、大学の職場で求められる教職員のマネジメント力向上を支援するため、人材育成や能力開発の考え方と方法論を体系的にまとめることを目的とする。その際に、現場主体のマネジメント力向上のため、現場の課題を現場の教職員で解決していくアプローチを重視する。この課題に取り組むため、昨年度までに引き続き「後輩指導の理論と実践」を重点課題とする。経営改善やマネジメントの高度化には、一般職員から係長レベルが対応する複雑化・高度化する業務への対応が求められているためである。これらに少ない職員で取り組むには、現場主体の人材育成が必要であり、潜在的なニーズも高い。また、優れた主任・係長級の育成は、その後の管理職育成にもつながる取組である。後輩指導の知見は、人的資源管理論や成人教育論の領域で蓄積されており、本研究会でもこの領域での研究と実践を目指す。大学職員を対象とした研修は、各大学が行う財務、総務、教務等の領域別研修や、大学横断的に行う IR、アドミッション、学生支援等の政策課題的研修がある。後者の研修は、自大学で研修を開催できない大学にとっては有用であるが、能力開発に参加する職員を過度に限定したり、研修に積極的な職員が職場で周辺化されるなどの弊害もある。また、経営人材育成の必要性が指摘される中、上位層向けの研修のみに注目が集まっているが、一般職員を対象としたマネジメント研修はあまり議論されてこなかった。本研究会は、この分野に貢献することを目指している。
経済学教育研究会
主に日本で経済学を教える教員が、経済学教育を研究したり、教育実践の向上を志向・共有したりするための場を提供する。学生アシスタント養成研究会
課外活動において訓練を受けた学生が他の学生を支援する取り組みは、現在多様な分野に広がっているが、その訓練方法については、担当教職員の個人的経験からの取り組みに留まり、大学組織を超えた情報や方法の共有が未発達である。本研究会では、学生の学習を促進するための学生スタッフの養成方法について、情報を収集するとともに、学術的知見に基づいたトレーニングモデルを開発する。博士エコシステム研究会
日本の産官学における博士号取得者の円滑な循環を実現し、彼らの活躍を支える「博士エコシステム」を提言することを目的とする。具体的には、今後の雇用拡大の観点から産業界に注目し、化学企業で働く博士について調査研究を行い、実証的な知見を基に共同で提言を取りまとめる。これまでの研究会活動
研究成果報告
研究会の研究成果は「「CSHE Research Libraryシリーズ」等」をご覧ください。
センター教員による研究成果は「スタッフ」ページをご覧ください。